
廃車手続きに必要な書類に「リサイクル券」というものがあります。
リサイクル券はリサイクル料金を支払ったことを証明する書面で法律により車の所有者は全てリサイクル料金を支払うことが義務化されています。
ここでは廃車手続きの際に必要になるリサイクル券について必要となる場面や紛失してしまった場合の手続き方法を説明します。
リサイクル券はリサイクル料金を支払ったことを証明するもの
新車を購入するときには国民として「リサイクル料金」を支払う義務があります。リサイクル券はこのリサイクル料金を支払ったことを証明するために発行される書面です。
自動車の販売業者から「リサイクル券を購入」するという流れになっており、廃車時に必要となるため車検証と同様大切に保管しておかなければいけません。
自動車リサイクル法とは
2000年に制定された「自動車リサイクル法」において義務化されているものです。
リサイクル法は正式名称を「使用済自動車の再資源化等に関する法律」といい、自動車に関係する「あなた」にリサイクルの責任を果たすことを義務づけたものです。
自動車製造業者や引取業者、解体業者、そしてもちろん「あなた」もそのうちに含まれます。
自動車関係者それぞれがリサイクルに対してどのような役割を分担されているかは、以下の通りです。
あなた:リサイクル料金を支払う。自治体に登録された引取業者に廃車を引き渡す。
引取業者:廃車の所有者から廃車を引き取る。解体業者またはフロン類回収業者に廃車を引き渡す。
フロン類回収業者:フロン類を廃車から適正に回収する。自動車製造業者に引き渡す。
解体業者:廃車ガラの破砕を適正に行う。破砕後に残る残渣(シュレッダーダスト)を自動車製造業者に引き渡す。
自動車製造業者:自身が製造した自動車が廃車になった場合、その車から発生するフロン類、エアバッグ類、シュレッダーダストを引き取り、適正に処分または再利用する。
フロン類回収業者の多くは基本的に解体業者が兼ねています。
フロン類はオゾン層破壊の原因物質として知られており、自動車においてはエアコンの冷媒等に使われています。
環境保護のため、使用済みとなった製品に含まれるフロン類は適正に回収されることが義務化されているのです。
リサイクル券はA券・B券・C券・D券で構成されている
リサイクル券とは、A券・B券・C券・D券の4種類の証明書が一枚綴りになったものです。ただし、D券は発行者が控えとして手元に置いておく書類であるため、一般的に「あなた」が目にするのはA券、B券、C券となります。以下でA券・B券・C券・D券のそれぞれの役割について説明します。
A券:預託証明書
リサイクル料金を払ったことを証明する書類になります。「預託」という言葉が使われているのは実際に対象のお金が使われるのは廃車時であるため、新車購入時には「預けている」という扱いになり預託になります。これを見れば預託金額を確認することが出来ます。
廃車手続きや売却するときに必要となるのはこのA券です。なおリサイクル料の支払い義務は最終所有者に移るため、自動車を売却する場合には返金される対象となります。
B券:使用済自動車引取証明書
中古車を購入した際などに、引取業者が最終所有者に交付するものになります。リサイクル料金の支払い義務は車の最終所有者になります。中古車を購入した人にとってはこれが実質的にA券と同じ扱いになり、A券と同じく所有者がリサイクル料金を払ったことを証明する働きをします。中古車として買った車を廃車にする際、手続きに必要となる「リサイクル券」とは、このB券を指します。もし、「あなた」が今乗っている車が中古車であれば、B券:使用済自動車引取証明書がリサイクル券になります。
C券:資金管理料金
自動車リサイクル促進センターという場所が資金管理料金を受領したことを証明する書面です。資金管理料金は資金管理を請け負う法人(自動車促進センター)に対して実務に要する費用として「あなた」が支払う料金のことです。料金は290円(新車購入時に支払う場合)、または410円(引取時=中古車を買った時などに支払う場合)となります。
D券:料金通知書券発行者控
自動車製造業者等は自動車を購入したユーザーにリサイクル料金を通知します。その際の事業者側の控えとなるのがD券です。
リサイクル料金の相場は8,000〜18,000円
リサイクル料金はバイクやトレーラーや農業機械などを除き、すべての自動車に適用されます。
その金額はメーカーや車種によって異なりますが8,000〜18,000円程度になります。
シュレッダーダストの発生量、フロン類の充填量、エアバッグの個数、取り外しやすさなどを考慮して自動車製造業者が金額を設定しています。
支払われたリサイクル料は資金管理法人(自動車リサイクル促進センター)が預かり、廃車となってリサイクルが実行されるときまで管理されます。
リサイクル券が必要になる場面はどんなとき?
リサイクル券は廃車にするときや売却するときなど、「あなた」が車を手放すときに必要になります。
廃車にするとき
リサイクル券が必要になる場面は基本的には廃車にするときです。「あなた」が、きちんと自動車リサイクル法における所有者としての義務を果たしたことを証明するために用いられます。
もし、リサイクル料金が支払われていない場合は廃車にする時に支払わなければなりません。リサイクル料金が払われていることを確認するため、リサイクル券は廃車手続きにおける必要書類の1つとされます。
自動車を売却するとき
「あなたが」売却などの理由で自動車を手放すとき、リサイクル料金の支払い義務は次の所有者に引き継がれます。その場合、「あなた」が新車購入時に支払ったリサイクル料金は返金してもらえます。
リサイクル料金が必要になるのは「廃車にする段階」であり、最後にその車を廃車にする人に払う義務があるためです。
リサイクル券を紛失してしまった場合の手続きとは
自動車リサイクルシステムのホームページからいつでもダウンロードすることができます。
自動車リサイクルシステムの次のURLより「リサイクル料金の検索」をクリックして下さい。
http://www.jars.gr.jp/gus/exju0010.html
ダウンロード方法の説明マニュアルはこちらになります。
http://www.jars.gr.jp/gus/exju0010.html
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